日々考えている事、ドラマや映画の感想、読んだ本の紹介、自分のための覚え書きなんかをだらだらと・・・
談合の疑いというニュースに釣られている議員さん達を発見。
元ネタはこれ。
国交省公用車:落札社に全運転手移籍 前契約業者から - 毎日jp(毎日新聞)
国土交通省が発注する公用車運転業務を巡り、同省北九州国道事務所(北九州市)と今年度新たに契約した業者に、前年度まで契約していたライバル業者の運転手15人全員が移籍していたことが分かった。業務の落札から実際の運転業務開始まで3日しかなかったことなどから、両社間で落札後の運転手の再雇用が事前に決められていた可能性もある。
でもって、釣られている議員さんの一人がこれ。
衆議院議員 土屋正忠のブログにようこそ!:国交省、公用車の怪? - livedoor Blog(ブログ)
あまりの実務に暗い民主党議員の幼稚に、つい笑ってしまった。
まず、第一に予算が決まらないと、入札発注出来ないこと、したがってどうしても年度末にならないと入札出来ないこと。
第二に、この時点で、新会社が競争入札して落としても大量の運転手を1~2日で集めることは困難なこと。
第三に、したがって運転手が、前の会社の雇用契約を破棄して新会社と新しく雇用契約を結ぶことは、新会社にとって受託した仕事をつつがなく実施するために必須なこと。
第四に、前の委託会社も仕事がなくなったので、運転手を当てもなく雇用出来ないこと。さらに、運転手にとっても職を失わずに済むことなど、三者にとってハッピーなことなのである。
第五に、94%の落札率は、競争が働いた結果であり、当然の数字である。何故なら運転業務のような仕事は、労働集約型の業務の典型でありこれをダンピングすれば、結局運転手の労働条件を引き下げるしかないのだ。
続いてもうひとり、談合疑惑を主張しているのと同じ民主党の議員の方。
これ簡単な話で、委託先が替わったら、その仕事に従事してた人は仕事が無くなるからクビ。管理する仕事先が無くなるわけで。すると失業者が出る。対して、新たに委託された企業は人を雇わなければならない。余剰人員なんてそうそういない。
真偽のほどに正直あまり興味はないんだけど、釣られたお二方の主張に違和感を感じる。
全体的に色々気になる事はあるけど、一点だけ。
どちらの議員さんも、仕事の受託先が変わる事によって人材の確保が大変と言っているが、大新東株式会社はJASDAQ上場で、従業員数は単独で4,400人、連結だと9,500人という規模、前の受託先である日本道路興運株式会社だって上場こそしていないようだけど、従業員数は2,700人となっている。
このくらいの規模の会社同士で仕事の受託先が変わっても、たった15人を確保するのがそれほど苦労するとは思えない。
あと、土屋議員が書いている「新会社」という記述は、「最近新しくできた会社」とも読めるが、上に書いた通り大新東株式会社は上場している会社なわけで、最近設立された会社ではない。
「新しく受託する事になった会社」だとしても、入札に参加している以上、落札できた場合に備えて15程度の人間は動かせるようにしていると思うので、「大量の運転手を1~2日で集めることは困難なこと」という主張の方が、民間視点からみたら幼稚なんじゃないかな。
どちらの方も、民間企業を知らないんじゃないかと感じるのは、自分だけだろうか。
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談合?今更ですよ。
大新東の談合疑惑が話題になってますが、北海道開発局の公用車運転業務も大新東が請け負ってて、かなり前から運転手の使いまわしはありますよ。話せば長くなるけど、そもそも開発局の入札の場合、指名される業者がたくさんあるにもかかわらず4社しか指名されず、いずれの会社も開発局からの天下りが多数在籍している会社です。入札の前から道内の各支庁ごとの役割分担がされてて殆どの場合受注する会社が変わることはない状況です。ごく稀に落札会社が変わっても必ず4社にうちのどれかの会社ですし、会社が変わっても運転手の顔ぶれはいつも同じで九州だけの事じゃありませんよ。明らかに裏側で何かあると思いますネ。結局、官民の癒着はなくなりませんネ!